基本的な構造や使い方はオーバードライブと同じですが、さらに歪むエフェクターがディストーションです。しかし、オーバードライブでもディストーション並みに歪む物もあるので、明確に分かれているとは言えません。
ディストーションの接続順
オーバードライブと同様に、通常は一番最初に接続します。コンプレッサーやワウペダルを使用する場合はその後につなぎます。
ギター → ディストーション → アンプ
または ギター → コンプレッサー → ディストーション → アンプ
主なコントロール
LEVEL/VOLUME: 全体の音量や、エフェクトの掛かり具合をコントロールします。OFFにした時との音量の差があまり無いように調整します。
DIST/GAIN: 歪みの量をコントロールします。上げていくと音量も上がるのでVOLUMEとの音量バランスを取りながら調整します。
TONE(Treble/Middle/Bass): 音質をコントロールします。TONEのみの場合は全体的に明るくしたり、こもらせたりします。Treble/Middle/Bassのコントロールがある機種はそれぞれの帯域をブースト/カットします。
定番のディストーション
BOSS/Distortion DS-1

発売当初から現在まで、多くのミュージシャンに愛用されているディストーションの名機。エッジの効いた粗い歪みサウンドとワイルドな低域の歪みが特長。ハードロックやヘビーメタルのミュージシャンに強く支持されており、ハードなリフやパワーコードなどにはもってこい。また、ギターのボリュームを絞ることで、輪郭のハッキリしたクランチサウンドも出すことが可能。
BOSS/Turbo Distortion DS-2
激しくソリッドなサウンドを特長とするディストーション。ハイゲインながらもノイズが少なく、レンジの広さが人気。2種類のTURBOモードを搭載し、ハードでキメ細やかなディストーションサウンドからミッドブーストサウンドまで対応し、ピッキングのニュアンスやボリュームに対する反応も抜群。また、REMOTEジャックに外部フットスイッチを接続すれば、TURBOモードを足元で切り替える事が可能。
MXR/M-104 Distortion+
世の中に最初に登場したディストーションが、MXR「Distortion+」です。コントロールは2つとシンプルながら、甘いオーバードライブサウンドから激しいディストーションサウンドまで、幅広い音作りが可能です。また、過激に歪ませても音痩せしないので、ブースターとしても威力を発揮します。TONEコントロールが無いので、アンプで音色を作った後に、補正で歪みを足していく使い方が良いかと思います。
ProCo/RAT2
ディストーションペダルの定番と言えば、この「ProCo RAT」と言われています。
リードサウンドでは音が細くなりがちなディストーションも、RATは歪ませていくほどに音が太くなり、バンドアンサンブルでも音が埋もれることはありません。バッキングで使用する際には、クランチ気味に設定するとコード感が失われることも無く、粒立ちのハッキリした艶っぽいサウンドが得られます。
おすすめのディストーション
Bogner/Ecstacy Red Mini
ブティックアンプ「Bogner Ecstacy」のハイゲインクランチとリードトーンのRedチャンネルサウンドを再現したペダルです。ジューシーなヴィンテージオーバードライブからモダンハイゲインまで、幅広いドライブサウンドをカバーし、分離感の良いディストーションが得られます。また、内部の昇圧回路により電圧を上げることで実際のアンプに肉薄する迫力のあるサウンドを実現しています。
ロックギタリストに欠かせないクラシックなPlexサウンドが特長のEcstacy Blue Miniもラインナップしています。
Suhr/Riot
モダンハイゲインアンプのように、深く奥行きのあるディストーションが特長です。
ピッキングのニュアンスだけでも、クランチからハードディストーションまでコントロールが可能。また、3Wayスイッチによりゲルマニウム/シリコン/LEDと、クリッピングダイオードを切り替えることにより、ドライブサウンドの幅をさらに広げることができます。
Providence/Stampede DT SDT-2
内部の昇圧回路により、一般的な9V駆動のディストーションペダルでは実現できない幅広いダイナミックレンジが特長です。GAINと2つのEQコントロールにより、ナチュラルなクランチサウンドから、大型のスタックアンプをドライブさせた様な重低音のディストーション、さらにはダーティーなファズの領域まで、多彩なドライブサウンドを作り出します。
JHS Pedals/Angry Charlie V3
Marshall JCM800系のハイゲインサウンドを再現したディストーションペダルです。3バンドのEQコントロールは12時の位置でフラットな状態です。ブースト/カットの可変幅が十分にあるため、とても柔軟な音作りが可能です。ギターボリュームの反応も良く、リードサウンドからバッキングへの追従もシームレスに行えます。このサイズのペダルとしては珍しく、9V電池での動作はできません。