番外編 電源アダプターの話

ACアダプター画像

エフェクターは9V電池、または電源アダプターで動作しますよね。でも、電源アダプターを使う時は、きちんとエフェクターに合ったものを使用しないと、最悪の場合故障する事があります。
本体や製品マニュアルに記載されている数値に沿ったものを選ぶことが大切です。
ここでは、電源について最低限知っておいた方がよい事柄を超簡単に解説します。

AC(交流)とDC(直流)について

まずは基本的なAC(交流)DC(直流)について解説します。
ACとは、Alternating Currentの頭文字で、電流の極性(+/−)が周期的に入れ替わります。
1秒間に極性が入れ変わる回数を周波数と呼び、Hzという単位で表します。一般家庭のコンセントは東日本で50Hz、西日本では60Hzとなっています。
対してDCDirect Currentの頭文字で、極性は一方通行のまま変化しません。
エフェクターはほとんどがDC電流です。

交流と直流の図

簡単な例で言うと、家庭のコンセントから流れる電気はACなので、プラグをどちら向きに挿しても電気は流れますが、乾電池やバッテリーはDCなのでプラスとマイナスを間違えると動作しないということです。

電圧(V・ボルト)と電流(A・アンペア)

電源アダプターを使う時には、使う機器の本体や取扱説明書に記載されている「電圧と消費電流」を確認します。

エフェクターの電圧(V・ボルト)はほとんどの場合、DC9V、DC12V、DC18V、DC24Vのいずれかになっています。
AC9Vなど、特殊な場合は専用の電源アダプターが付属していますので、必ずそれを使用して下さい。
電圧が違うアダプターを使うと、機器が故障する場合があるので特に注意が必要です。

電流(A・アンペア)はその機器が消費する電流という事で、機器によって数値が異なります。
オーバードライブやディストーションなどのアナログ回路の機器は数mAから数十mAと消費電流は少なく、デジタル系の機器は数百mA以上と数値は大きめです。

電源アダプターを使用する場合は、使用する機器に記載されている消費電流の数値より大きいものを選びましょう。
例えば、使用するエフェクターの消費電流が200mAの場合は、250mA以上のアダプターを使用すれば問題ありません。

極性について

電源アダプターは、コンセント(AC)からエフェクターの電源(DC)に入力するために、ACからDCに変換します。そのため電源アダプターのプラグには「+/−」の極性が生じる事になります。
この時プラグの外側とセンターが「+」「−」どちらかになるため、「センターマイナス」「センタープラス」という2種類のプラグが存在し、この極性を間違えると動作しませんので確認が必要です。

極性マーク

また、プラグのセンター径は2.1mmか2.5mmがほとんどです。一般的なエフェクターは大抵2.1mmですが、稀に2.5mmの場合がありますので、困った時は変換プラグを使用します。

パワーサプライを使う場合

パワーサプライを使用する場合には、合計の出力が重要になります。
例えば、合計出力が1000mAで6つの200mA出力端子を持つ製品でも、6箇所の出力全てに200mAの機器を繋げると、200mA×6=1200mAになるので使用することはできません。また、一つの端子に200mA以上の機器を繋げることもできません。

電源ノイズについて

あまり安価なアダプターは、それだけでノイズを発生します。ノイズフィルターが内蔵されている、きちんとしたメーカーものを使用するようにしましょう。

また、分岐ケーブルを使用して複数のエフェクターに電源を供給したり、同じ電源元からアナログエフェクターとデジタルエフェクターを混在させるとノイズの原因になることがあります。なるべく別々の電源元から電源を供給することも大切です。

他にもケーブルの取り回しによるグランドループなど、電源が原因になるノイズはありますが、その説明はまたの機会に。

まとめ

電源アダプターを購入する場合は、まずACなのかDCなのか。電圧は何ボルトなのか。そして消費電流はいくつなのかを調べてから購入することが大切です。

パワーサプライを使う場合は、電源を供給するエフェクター全ての電圧と消費電流を調べて、パワーサプライの合計出力を超えないようにしましょう。

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